16.06.02

喜八の出来事103

3月の末日に完成した「光環(ひかりわ)の家」は、本好きで家族で共に過ごす時間を大切にしているご夫妻が「自分たちの持っている多くの本を十分に収納できる本棚がある家を」。と依頼をしてくれたことから設計がスタートした家。土地探しから約2年かけて出来上がった家への引っ越しも済み、早々に取材対応をしていただくことになりました。







撮影当日にお邪魔してみると「常に明るい日差しの下で読書を」と設計したハチマキ状の窓からふんだんに光が注ぎ、その光の反射が傾斜のある天井をつたい、やわらかに室内全体を照らしています。壁面に設えられた本棚には家族の大切な本や雑貨が趣味良く並べられ、設計時から意見交換をしながら彼らの生活を反映し設計されたデスクコーナーにはそれぞれミシンなども置かれ、すっかりその生活に馴染んでいるように見えました。
引っ越しの際に「一番最初に新居に運び入れるもの」として思案の末にご夫妻自らの手によって運び込まれた家族用の食卓椅子を中心に、生活の彩りに溢れているのが印象的でした。
撮影が進むなか、自分たちの好きなモノに囲まれて過ごすことの豊かさが、じんわりと沁み込んでくるような感覚が幸せなひと時でもありました。
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